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看護師国家試験では、濃度の問題では希釈の問題が主に出題されます。早速具体例から見ていきましょう。
濃度の基本式は次のようになります。
濃度(%) = 溶質(g)÷溶液(mL)×100
溶質と溶液を使った濃度の式をw/v%といいます。溶液100mL中の溶質の量を表す濃度単位の1つです。
濃度計算の例題:
5%のクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて0.2%希釈液2,000mLを作るのに必要な薬液量を求めなさい。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点第1位以下を四捨五入すること。(第104回)
濃度の問題を解くときは、まず溶質(薬剤)の量に注目します。

図の左から薬液、水、薄めた薬液となります。
薬液を水で薄めたとしても薬剤の量は変わりません。なので、薄めた後の溶液から溶質を求めると、薄める前の薬液の溶質がわかります。
0.2%を本来の形に直すと、0.2%÷100 = 0.002
薬剤の量は、2000mL×0.002 = 4g
なので、薄める前の薬剤も同様に4gになります。
薄める前の溶液の濃度の式にあてはめると、
5% = 4g÷XmL×100
5×X = 4×100
5X = 400
X = 80mL
基本的な解き方をすると上記のようになるのですが、看護師国家試験では同様のパターンの問題が多く出題されています。そこで、上記の計算を1つにまとめた式を使うと簡単に求められます。公式として覚えておくといいでしょう。
薄める前の溶液量
= 薄めた後の濃度(%)÷薄める前の濃度(%)×作成量(mL)
これを使うと以下のような計算ができます。
原液溶液量 = 0.2%÷5%×2000mL
= 0.2×2000÷5
= 400÷5
= 80mL
どちらで解くかはやりやすい方を選ぶと良いと思います。
練習問題
6%の次亜塩素酸ナトリウム液を用いて0.1%次亜塩素酸ナトリウム液を1,000mL作るために必要な6%次亜塩素酸ナトリウム液の量を求めなさい。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点第1位以下を四捨五入すること。(第110回)
原液溶液量 = 0.1%÷6%×1000
= 100÷6
=16.66…… = 17mL

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