医療情報技師サブノート 医学・医療 医療管理1

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目次

医療安全管理部門

医療安全管理体制は、第5次医療法により法律上の規定が義務付けられました。

すべての病院(無床診療所、一般病院・有床診療所、特定機能病院)
① 医療安全に関する指針の整備
② 医療事故等の院内報告体制
③ 医療安全に関する職員研修
④ 感染制御体制の整備
⑤ 医薬品安全管理体制の整備
⑥ 医療機器安全管理体制の整備

一般病院・有床診療所と特定機能病院
⑦ 医療安全管理委員会の開催

特定機能病院のみ
⑧ 専任の安全管理者の配置
⑨ 医療安全管理担当部門の設置
⑩ 患者相談窓口の設置

さらに、医療法施行規則改正では、特定機能病院において、医療安全管理体制の強化が行われました。

① 医療安全管理責任者の配置
② 医療安全管理部門の体制強化
③ 医薬品安全管理の強化
④ 高難度新規医療技術、未承認新規医薬品等を用いた医療の提供に関する規定の作成
⑤ インシデント・アクシデント等の報告、全死亡症例等の医療安全管理部門・管理者への報告
⑥ インフォームド・コンセントの適切な実施
⑦ 診療録管理責任者の配置
⑧ 内部通報窓口の設置
⑨ 監査委員会による外部監査
⑩ 特定機能病院間相互のピアレビュー
⑪ 医療安全管理のための職員研修

2021年 問15
医療法および同施行規則において医療安全管理体制として義務付けられていないのはどれか。
1) 患者相談窓口の設置
2) 感染制御体制の整備
3) 臨床倫理委員会の設置
4) 医療安全に関する職員研修
5) 医療事故等の院内報告体制

答え 3

2018年 問17
医療法および同施行規則において医療安全管理体制として義務付けられていないのはどれか。
1) 安全管理指針の整備
2) 感染制御体制の整備
3) 臨床倫理委員会の設置
4) 医療事故等の院内報告体制
5) 医療安全に関する職員研修

答え 3

基本的な医療関連感染対策

標準予防策

  • 手指衛生
  • 個人防護具の使用
  • 呼吸器衛生/咳エチケット
  • 腰椎処置の際の感染対策
  • 安全な注射処置
  • 患者の配置
  • 患者に使用した物品の安全な取り扱い
  • 環境への対策
  • リネン類などの洗濯
  • 職員の安全
  • 安全な蘇生処置

感染経路別予防策

接触予防策 
手指や器具との接触で伝播する病原体を対象としたもの(薬剤耐性菌など)

飛沫予防策 
口や鼻から放出される飛沫に含まれる病原体を対象としたもの(インフルエンザウイルスなど)

空気予防策 
空気中を浮遊する病原体を対象としたもの(結核菌など)

2021年 問18
標準予防策(スタンダードプリコーション)の具体策として適切でないのはどれか。
1) 患者配置
2) 手指衛生
3) トリアージ
4) 個人防護具の利用
5) リネン類などの洗濯

答え 3

チーム医療

チーム医療とは、「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完しあい患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」とされています。

チーム医療の種別には次のようなものがあります。

 出る

  • 栄養サポートチーム(NST : Nutrition Support Team)
  • 感染制御チーム(ICT : Infection Control Team)
  • 抗菌薬適正使用支援チーム(AST : Antimicrobial Stewardship Team)
  • 救急対応チーム(RRT : Rapid Response Team)
  • 褥瘡対策チーム(PUT : Pressure Ulcer Care Team)
  • 周産期ケアチーム(PPCT : Perinatal Period Care Team)
  • 上記以外にも多数あります。教科書(第7版)P102参照。

上記以外にも、地域医療連携室、クリニカルパス委員会(CPC : Clinical Pathway Committee)や医療安全チーム(SCT : Safety Control Team)などもチームで活動を行う。

チーム医療の課題には次のようなものがあります。

① 病院内組織の壁
② 評価方法の不明確・困難さ
③ 構成員の確保の困難さ
④ 病院情報システム上の課題

チーム医療に関しては、チーム医療推進会議が設置されて医療職において業務範囲等の見直しが行われたり、労働環境の整備や、各職種における診療報酬規定の改正などが行われています。

2022年 問13
多職種で構成される栄養管理を担当するチームはどれか。
1) AST
2) ICT
3) NST
4) DMAT
5) PERIO

答え 3
DMATは災害派遣医療チーム、PERIOは周術期管理センターのことです。

インシデントレポート

インシデントとは、誤った医療行為などが患者に実施される前に発見されたもの、あるいは誤った医療行為などが実施されたが結果として患者に影響を及ぼさなかったものをいいます。ヒヤリ・ハットと同義語になります。

有害事象とは、医療行為によって実際に患者に生じた好ましくない事柄のことをいいます。医療事故と同義語になります。

インシデントレポートとは、誤った医療行為につながる出来事などを報告する報告書のことです。(医療事故の報告書ではありません。)

収集した情報を分析し、医療事故防止の改善策を検討し実施することを目的に使用します。

事故当事者の個人責任を追求するものではありません。なので、記名と匿名のどちらでも問題ありません。(自主的な報告である。)

2021年 問16
インシデントレポートについて誤っているのはどれか。(2つ)
1) 医療事故の報告書である。
2) ヒヤリ・ハットも含まれる。
3) 分析は原因の解明に役立つ。
4) 当事者による自主的な報告である。
5) 患者に不利益が生じなければ提出しなくて良い。

答え 1、5

2019年 問16
医療安全について正しいのはどれか。
1) 医療安全の向上に職員教育は有用ではない。
2) インシデントレポートは自主的な報告である。
3) インシデントレポートは職員の能力評価に用いられる。
4) 有害事象は患者への影響度が比較的軽微なものを指す。
5) 医療過誤は医療行為を通じて傷害と定義されている。

答え 2


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この記事を書いた人

専門学校元教員・現講師で、基礎科目や情報処理系を担当。

教員への復職の道が絶たれ、この経験を無駄にしないため学習支援サイトを立ち上げました。

自身の知識を用いて、みなさまの学習をサポートしていきます。

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