医療情報技師サブノート 医学・医療 医学・薬学・看護学2

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目次

代謝系の疾患

糖尿病
膵臓のランゲルハンス細胞から分泌されるインスリンが不足することにより、高血糖の状態になる病気のこと。

痛風
高尿酸血症などにより、尿酸の結晶が関節に蓄積する病気です。
高尿酸血症の原因であるプリン体の摂取が多いと発症しやすいと言われています。

バセドウ病
甲状腺ホルモンが過剰に作られる状態になる病気(甲状腺機能亢進症)で、自己免疫疾患の一つです。

2017年 問25
適切でない組み合わせはどれか。
1) 痛風 - 尿素
2) 糖尿病 - インスリン
3) 脂質異常症 - コレステロール
4) バセドウ病 - 甲状腺ホルモン
5) 慢性閉塞性肺疾患 - 喫煙

答え 1

腎・泌尿器系の機能と疾患

腎臓の機能
腎臓は腰背部に位置するソラマメの形状をした臓器です。
血液をろ過して老廃物や余分な塩分を尿として体外へ排出します。
また、必要な養分・水分などを再吸収する役割もあります。
疾患には、腎炎、慢性腎臓病(CKD)、腎不全、腎性尿崩症、腎がんなどがあります。

尿管・膀胱・尿道の機能
尿管は、腎臓と膀胱をつなぐ管のこと。尿を運びます。
膀胱は、尿管から運ばれた尿を一時的にためておく臓器のこと。
尿道は、膀胱から尿を排出するための管のこと。
疾患には、尿路性器感染症、尿路結石、膀胱がん、前立腺肥大、前立腺がんなどがあります。

2021年 問22
関連がない組み合わせはどれか。
1) 痛風 - 尿酸
2) 狭心症 - 動脈硬化
3) 尿崩症 - 膀胱
4) 脳出血 - 高血圧
5) 起立性低血圧 - 自律神経

答え 3

ホルモンの種類

ホルモンとは、体の健康維持のためにいろいろな機能を調節する化学物質のことで、生体の恒常性の維持に役立っています。

ホルモンは体の各部で生成され、分泌されます。

ホルモンの種類と分泌部位は以下の通り。

視床下部

  • 成長ホルモン放出ホルモン
  • 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン
  • 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
  • 性腺刺激ホルモン放出ホルモン
  • 成長ホルモン抑制ホルモン(ソマトスタチン)
  • プロラクチン抑制ホルモン(ドパミン)

下垂体前葉

  • 成長ホルモン…成長を促進
  • プロラクチン…乳汁生成と分泌
  • 副腎皮質刺激ホルモン…副腎皮質ホルモンの分泌を刺激
  • 甲状腺刺激ホルモン…甲状腺ホルモンの分泌を刺激
  • 性腺刺激ホルモン…精子の生産、卵子の成熟

下垂体後葉

  • バソプレシン…腎臓での水の再吸収の促進
  • オキシトシン…分娩の促進

甲状腺

  • 甲状腺ホルモン(サイロキシン・チロキシン)…エネルギー代謝の促進

副甲状腺

  • 副甲状腺ホルモン(パラソルモン)…骨の形成、血中カルシウム濃度の調整

膵臓ランゲルハンス島

  • グルカゴン(A細胞)…血糖値の上昇
  • インスリン(B細胞)…血糖値の低下

副腎髄質

  • アドレナリン…血圧・心拍数・血糖値上昇
  • ノルアドレナリン…血圧上昇

副腎皮質

  • アルドステロン…塩分・水分のバランス調整
  • コルチゾール…抗炎症作用
  • アンドロゲン…男性の第二次性徴を促進

生殖腺精巣

  • テストステロン…男性の性徴の発達

生殖腺卵巣

  • プロゲステロン…子宮内膜の状態を整え、乳腺から乳汁分泌を準備
  • エストロゲン…女性の性徴の発達
2021年 問23
膵臓で分泌されるホルモンはどれか。
1) グルカゴン
2) オキシトシン
3) カルシトニン
4) 成長ホルモン
5) アルドステロン

答え 1

2019年 問22
血糖値を下げる働きのあるホルモンはどれか。
1) インスリン
2) グルカゴン
3) オキシトシン
4) コルチゾール
5) テストステロン

答え 1

2018年 問25
インスリンを分泌する臓器はどれか。
1) 胃
2) 肝臓
3) 小腸
4) 膵臓
5) 大腸

答え 4

免疫系

本来リンパ球などは自己の体を守るためにウイルス等を攻撃(免疫反応)するが、ときに免疫反応が過剰になって自己の体を傷つけてしまうことがあります。これを自己免疫疾患といいます。

似たようなものにアレルギー反応があり、本来は無害な異物(アレルゲン)に免疫反応が起こってしまい、鼻炎、発疹などの症状を引き起こします。

疾患・症状には、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性気管支炎、アレルギー性鼻炎、アナフィラキシーショック、じんましん、花粉症、食物アレルギー、重症筋無力症、糸球体腎炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、臓器移植の拒否反応などがあります。

2021年 問24
次のうちアレルギー反応が原因の疾患はどれか。
1) 日本脳炎
2) 腹部大動脈瘤
3) 再生不良性貧血
4) 胆のうポリープ
5) アナフィラキシー

答え 5

2017年 問26
自己免疫性疾患はどれか。
1) 帯状疱疹
2) 関節リウマチ
3) 自律神経失調症
4) 本態性高血圧症
5) 全身性エリテマトーデス

答え 5

日本脳炎は日本脳炎ウイルスによる感染症。

腹部大動脈瘤は高血圧・動脈硬化などにより動脈内内腔が拡大したもの。

再生不良性貧血は骨髄の異常により血球が現象したもの。

胆のうポリープは胆のう内腔上皮の一部が増殖してイボ状に隆起したもの。

細菌性感染症

2023年 問19
細菌感染と関係の深い疾患はどれか。
1) 胃がん
2) 脳梗塞
3) 悪性中皮腫
4) 子宮頸がん
5) 潰瘍性大腸炎

答え 1

胃がんの原因には、ピロリ菌が挙げられる。

脳梗塞の原因には、高血圧、糖尿病等が挙げられる。

悪性中皮腫の原因には、アスベストなどの粉塵吸入が挙げられる。

子宮頸がんの原因には、ヒトパピローマウイルス(HPV)が挙げられる。

潰瘍性大腸炎の原因は、不明である。

アプガースコア

出生直後の新生児の状態を評価し、新生児仮死の有無を判断するスケールのこと。

点数により、適応が判断されます。

点数が低いほど重症仮死、点数が高いほど正常となります。

0点1点2点
皮膚の色全身が蒼白身体が淡紅色
四肢にチアノーゼが見られる
全身が淡紅色
心拍数なし100未満100以上
反応性反応しない顔をしかめる
弱く泣き出す
咳やくしゃみがでる
強くなく
活動性弛緩している少しだけ四肢を動かす活発に四肢を動かす
呼吸なし不規則良好
2023年 問20
出産直後の新生児の状態を評価するアプガースコアで用いられないのはどれか。
1) 血圧
2) 呼吸
3) 筋緊張
4) 心拍数
5) 皮膚色

答え 1

移植医療

臓器や組織など、他人から提供された臓器・組織を患者に移植すること。

日本では、1997年に「臓器移植法」が施行され、「提供する」の意思表示があれば脳死後の臓器提供が可能となりました。

意思表示は、マイナンバーカードや保険証等に記入することができます。

ただし、臓器提供可能な年齢は15歳以上で、15歳未満は臓器提供ができませんでした。

2010年に「改正臓器移植法」が施行され、本人の意思表示は不明でも、家族の承認があれば臓器移植が可能となりました。

また、臓器提供の意思表示に合わせて、親族に優先的に提供する意思表示が可能となりました。

ただし、移植希望などの条件は厳しく設定されています。さらに、15歳未満の人からも臓器移植が可能となりました。

移植の対象となる臓器は、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球です。

これらは臓器移植法により定められています。

移植医療の用語

ドナー … 臓器提供者のこと
レシピエント … 移植受給者のこと
臓器移植コーディネーター … ドナーからレシピエントに最善の方法で臓器が提供されるように橋渡しをする人のこと。
日本臓器移植ネットワーク(JOT) … 臓器提供の橋渡しをする日本で唯一の組織

2019年 問23
臓器移植の対象でないのはどれか。
1) 肺
2) 心臓
3) 腎臓
4) 膵臓
5) 脾臓

答え 5


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この記事を書いた人

専門学校元教員・現講師で、基礎科目や情報処理系を担当。

教員への復職の道が絶たれ、この経験を無駄にしないため学習支援サイトを立ち上げました。

自身の知識を用いて、みなさまの学習をサポートしていきます。

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